7月26日、
例年より遅れてやってきた梅雨の影響で大雨が続く中
ひょっこりと太陽が顔を見せた昼下がり。
数日ぶりのお天気と
3ヶ月ぶりのウェディングのお仕事があり
とってもとってもテンションが上がったお話。
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エンドロール編集のお仕事で向かったので、式場にカメラマンがいるのは当たり前。
それでも、スーツを着た「いつもの彼」がそこにいることが、とっても嬉しくて、思わず飛びついてしまった。しかも、かなりの勢いで。
「きゃーーー!ひっさしぶりーーー!わーーーー!うれしい!!お元気でした?お仕事大丈夫でした?コロナ期間は何やってたんですか?(´▽`*)」
久しぶりの婚礼撮影で緊張気味のところ、懐かしい女の子がこれ以上ないくらいのハイテンションで、いきなり飛びついてきたわけだから・・
そりゃあ、びっくりしますよね。
今まで見たことがないような表情の彼。
それがまた、面白くて大笑い。
三浪の末、希望の大学に受かったときのような盛り上がりっぷり。(大学受験したことないけど)
ふたりとも楽しくて楽しくて仕方がない。
そんな様子で迎えたわたしの久しぶりの結婚式。
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エンドロールの曲は「One love/嵐」
わたしはエンドロールを編集するときに、まず先に歌詞を熟読します。この曲で一番伝えたいことはどこだろう?誰に向けた曲なんだろう?どんなときに聴く曲なんだろう?
曲の意味、みたいな部分を深堀してから現場に挑みます。
歌詞にある
♪泣いた季節を超えた僕らは、今とても輝いているよ
この言葉がわたしには一番刺さりました。
新型ウイルスの影響で一度は断念した結婚式。
たくさん悩んで、泣いて、考えて。わたしにはきっと想像できないくらいの想いを抱えて、7月26日を迎えたことだと思います。
結婚式延期の決断をしたときも、決行することを決めたときも、本当に勇気のいる決断だったと思います。
わたしは結婚していないから、絶対に口が裂けても「わかります」なんて言っちゃだめだと思うし、わたしにはどんなに頑張っても理解できない想いだと思っています。
それでも、結婚式を待ち望む一人の人として、その気持ちはすごくわかるなって思いました。
過去に編集したエンドロールを見て泣いて、想い馳せてきた三ヶ月があった分、7月26日はわたしにとっても最幸の一日でした。
おふたりはもちろんのこと、ご家族もゲスト様も、結婚式が好きでたまらない会場スタッフも全員、輝いていました。語彙力が足らず申し訳ないのですが、本当にステキな空間でした。
その空間に一緒にいれたわたしは、本当に幸せ者だなぁって感じました。
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わたしはフリーランスなので、お金の稼ぎ方はいくらでもあります。
結婚式がストップした段階で、他の仕事を考えることもできたしアルバイトだってよかったわけです。お金を稼ぐためであれば。
この三ヶ月間、「何か他にしたいことはないかな?興味のあることは?」って考えてみました。
例えば手話。耳の不自由な方、うまくお話ができない方とコミュニケーションが取りたい。昔からそう思っていて、すこーーーしはできるつもりです。本当に簡単な会話程度なら。
これを強化しよう!そう思いました。
それでも、最終的には「手話のできるカメラマンって強いよな・・声がなくてもお祝いメッセージをもらえるってめっちゃいい!」って具合。
結局、結婚式が好きなんですよね。
心にぽっかり穴が開いてしまった三ヶ月間でした。
企業さまのお仕事やテレビの撮影も、もちろん好きだし楽しいです。
でも、結婚式で得られる幸福感や達成感は全く得られず。心に開いた穴を埋めようと必死に探してみても、同じ形が見つからない。埋めることはできても形が違うから、どこかに隙間が生まれていてしっくりこない。
そんな感じでした。
まだまだ油断はできない状況ですが、なんとか結婚式ができて、今までモノクロだったわたしの世界に色が足されたような。灯りがともってきたような。少しずつわたしの日常が、戻ってきました。
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結婚式の結びで、両家代表のご挨拶時にお父様がお話してくださりました。
今、ここにいる人全員の顔をもう一度しっかり見て焼き付けておきなさい。
この状況で結婚式を開催した、という事実は今後何年経ってもふたりに付いてまわる。それがいいとか悪いとかではなく。
何年かして自分たちにこどもができ、その子が物心ついたとき、新型ウイルスのことを知り当時のことを聞かれるときが必ずくる。「お父さんとお母さんが結婚したときは大変なときだったんでしょ?なんで結婚したの?」
だから、今の気持ちを絶対に忘れちゃだめだ。
今この場に立ち会ってくれた一人ひとりのお顔をしっかりと目に焼き付けておきなさい。「大変だったけど、みんな来てくれたよ。お父さんもお母さんも、とっても幸せだったよ。みんなが支えてくれたよ。」と笑顔で自信をもって答えられるように。
わたしに言っている気がしました。
結婚式が通常通りにできない、という事実はわたしがどれだけ努力してもどうにもできないことです。
テレビ業界も、イベント業界も、音楽業界も。みんな同じ。
そんな中でも、皆さんが集まってくれて、同じ空間で同じものを見て聴いて感じて。そんな今までの当たり前が、こんなにも貴重で忘れちゃいけないものなんだ、ということを改めて感じました。
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会場にいらしたときからずーっと笑顔で、ムードメーカー的存在だったお父様。
パーティおひらき後に別人かと思うくらいに涙されている姿を見て、わたし自身張っていたものがプツンと切れてしまいました。
親としては大事に育ててきたこどもがやりたがっている結婚式、なんとか叶えてあげたいと思っていたことでしょう。
たくさんの心配や緊張と戦いながら、必死に笑って、その場に立っていたんだと思います。無事に一日を結べた安心感と共に、溢れてくるものがあったのかなぁ、とか。
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この日は一日中、涙をこらえることに必死でした。一瞬一瞬が本当に大切で、今までのわたしの日常は当たり前じゃないんだなぁ、と教えてもらった一日でした。
家に着いた瞬間、勢いよく溢れ出てきた涙の温かさを絶対に忘れちゃダメだから。ここにも、わたしのコトバとして綴っておきます。
おかえり、わたしの日常。
(Photo by Jonathan Borba on Unsplash)